車山と練り物
犬山祭の華・車山とからくり
針細神社の氏子域の13の町内が車山を繰り出しています。
車山は「犬山型」と名がつくほど特徴的であり、「上山」「中山」「下山」の3層に分かれています。「上山」はからくりが繰り広げられる舞台で、「中山」はその操り手の場所、そして「下山」は演奏する場所となっています。唐破風の屋根、高欄、葡萄柱などを用いた日本建築技術と、激しい「車切り」や「どんでん」にも耐えうる構造が両立するよう工夫されています。また装飾も水引幕や金蘭幕、錺金具や、螺鈿、漆、彫り物などなど、それぞれの車山で異なり、各町内が独自の発展を遂げ今に受け継がれています。
またその13町内13輌の車山全てにからくりがあり、犬山祭の際に披露され、本楽祭の日に針綱神社に奉納されます。そのからくりは古くは江戸時代から受け継がれ、修復、復元、復元新調などを経て、各町内で代々伝承されて今に至ります。
13輌の車山は、昭和39年に愛知県有形民俗文化財に指定され、また犬山祭の車山行事は平成18年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。
創始を伝承・練り物
江戸時代、祭が始められた当初の犬山祭は練り物主体の祭でした。練り物は、当時の流行や趣向をこらした作り物を用い、仮装などをした行列のことで、祭礼を大いに賑わしていました。しかし江戸時代中期に差し掛かると多くの町内が、次第に造形物主体の車山の祭りへと変わっていきました。
今でこそ車山を中心とした祭礼になっていますが、その当初の犬山祭の伝統を今でも針細神社の氏子域の3町内によって、3つの練り物が大切に引き継がれています。
16町内のご案内
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